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スタッフ・庄子の展覧会レビュー #02 伊澤絵里奈「そんな気がした」 – それは愛か、依存か?

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あけましておめでとうございます。
生きることだけに必死になりつつあるスタッフ・庄子です……。

今回は、現在開催中!
山内さんの企画する写真展シリーズ“provoke”第3弾・伊澤絵里奈「そんな気がした」について、書いてゆきます。

 

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伊澤さんの写真は、ホームページでしか見たことがありませんでした。
弟さんと彼氏さんの写真をおおく撮ってらっしゃるのも知っていましたが、画面上でぱらぱらと、非常にすっとした気持ちで見るにとどまっていました。

けれど、今回、会場で作品を見たときの、隠せない動揺。
伊澤さんご本人と山内さんがいらっしゃったので、なんともないふうを装っていましたが、内心ほんとうに、ほんとうに動揺しました。

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伊澤さんの作品は、日差しがたっぷり入ったシーツに横たわった足だったり、きらきらと粉砂糖のひかるワッフルだったり、どれも画面はあかるく、ひかりに満ちています。
展示のメインとなる大判のプリントも、木の幹からのぞく彼氏さんの姿や、まちがって入ってしまったという指の赤に透ける弟さんの姿で、とてもさわやかにうつくしい。

でも、動揺する。
あかるくさわやかで、うつくしいだけではない。
じわじわとにじむ、隠すことのできない、弟さんと彼氏さんへの、愛、愛、愛。
はじめはほほえましいものに見えたんです。やさしく包み込むような、伊澤さんご本人のような愛――。
……いや、ちがう。これは、依存だ。
そう気づいたときに、作品のすべてが、腑に落ちる感覚がしました。

「彼らを愛することで私は自分自身を愛そうとしている」。
展示にあたってのコメントに記されていたこの一文が、すべてを物語っています。

いっしょに過ごす時間の、一秒たりとも逃さずあなたを愛していたい。そんな愛のかたち。

それは愛か、依存か? ぜひ会場に足を運んで、感じてみてください。

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伊澤絵里奈「そんな気がした」
2016年1月19日〜1月31日
@SUNDAY
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